外にいるだけで汗が噴き出す猛暑日。
電車や室内に入った途端、寒暖差で急に冷えを感じるかたも多いのではないでしょうか。
もしかしたら、その「ゾクッ」は汗冷えが原因かもしれません。
本日は、汗冷えが起こる仕組みや対策についてご紹介します。

汗冷えとは?
運動などで汗をかいたときに、その汗が蒸発する際に体温を奪われ、冷えてしまう現象のことです。特に気温が低い場所や、風にさらされる場所で起こりやすく、場合によっては低体温症などの深刻な事態につながることもあります。
汗冷えの仕組みとは?
私たちの体は、体温調節のために汗をかきます。汗が皮膚の表面で蒸発する際に、周りの熱(気化熱)を奪うことで体温を下げます。これは、クーラーや冷蔵庫が冷える仕組みと同じです。
汗をかいた服をそのまま着ていたり、汗で濡れた状態で風に当たったりすると、必要以上に体温が奪われ続けてしまいます。水は空気よりも熱伝導率が高いため、肌や衣類に汗が残っていると、急速に体温が低下する原因になります。

汗冷えが起こりやすい状況とは?
汗冷えは日常生活の様々な場面で起こります。
夏の冷房環境:暑い屋外から冷房の効いた室内に入った際、かいた汗が冷えて体が冷えすぎてしまうことがあります。
※冷房を長時間使用することで、体が冷えすぎて様々な体調不良を引き起こす「冷房冷え(クーラー病)」については下記のコラムで解説しています。
スポーツや激しい運動後:運動でかいた大量の汗がそのままになり、休憩時などに冷たい風に当たると体温が急激に下がります。
秋冬の寒暖差:オフィスや店舗の暖房、満員電車などで意外と汗をかいて、外に出たときに汗冷えを感じることがあります。
登山やアウトドア活動:標高の高い場所や稜線(尾根)など、風が強い場所では特に起こりやすいです。
汗冷えを放置すると…
体温が低下すると、軽度であればゾクゾクとした寒気を感じる程度ですが、重度になると低体温症(深部体温が35℃以下になる状態)になるリスクがあります。低体温症は、体の震え、意識の混濁など様々な機能低下を引き起こし、命に関わる危険性もあります。
また、汗冷えが続くと、風邪をひきやすくなったり、身体がだるい、肩こり、立ちくらみなどの不調を引き起こすことがあります。

今すぐできる!汗冷え対策
① 吸汗速乾性の高いインナーを着用する
汗を素早く吸収し、拡散・乾燥させる機能を持つ素材(ポリエステルなどの化学繊維やメリノウールなど)のインナーを選ぶことが重要です。綿素材は汗を吸うと乾きにくく、汗冷えの原因になりやすいため、避けるのが賢明です。
② 早めに着替える
汗で濡れたシャツなどは、休憩時や移動中に冷えの原因となるため、乾いたものに着替えるようにしましょう。特に、運動など大量に汗をかくことが予想される場合は、着替えを持参するのがおすすめです。
③ 体を冷やさない
どうしても濡れたままの状態になる場合は、ストールやカーディガン、腹巻などで首元やお腹周りなど、冷えやすい部分を覆って冷えを防止しましょう。また、温かい飲み物や食べ物を摂って、体の内側から温めることも大切です。
おすすめの汗冷えしないインナー
吸汗速乾など機能性の高い化繊インナーが主流ですが、化繊がお肌に合わない敏感肌、乾燥肌のかたが増えています。
そんなかたには、調湿効果が高く、天然のエアコンインナーとも称されるシルクのインナーがおすすめです。シルクは吸放湿性に優れているため、汗をかいても肌をサラッと快適に保ち、汗冷えしにくいです。



汗冷えしないシルクのインナー一覧はこちら
まとめ|快適な夏を過ごすために
年々暑さが厳しくなっていますが、外と室内の寒暖差による汗冷えは、私たちの体調を大きく左右する要因になります。
「たかが汗冷え」と軽視せず、インナー選びやこまめな着替え、そして体を冷やさないためのちょっとした工夫で、不快な思いや体調不良を防ぐことができます。
ご自身のライフスタイルに合わせた汗冷え対策で、この夏を健やかに、そして快適に乗り切りましょう!
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